半末本

とあるアニメ好きの塾講師がアニメレビューや考察をしていきます。記事を読んでいただいたみなさんが新しい知見を得られることができればと思い、アニメから学べることを主に書いています。インスタ→http://Instagram.com/zikkamm

『キノの旅』第4話「船の国」〜アニメから読解力を鍛える〜

こんにちは。

キノの旅』の第4話です。

そろそろ、どんな問題が出てくるのか、アニメを見ながら予想できるようになっているのではないでしょうか?

国語の文章問題も同じです。文章の内容がしっかり把握できているかどうかを確認するために問題作成者は問を作っているので、良問であれば大体似たような問題傾向になります。なので、まずはしっかり中身を理解するところから始めましょう!

 

キノの旅』とはどんなアニメ?

旅人のキノが相棒でモトラド(モトラート・ドイツ語で二輪車の意味)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある(具体的なことは#各話一覧や下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある。作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている]。また、時雨沢曰く、「読者層は小学生から高校生辺りが主であるため、難しい表現はなるべく避けている」という。(Wikipediaより)
 

原作がライトノベルです。上記にあるように、難しい言葉があまり使われておらず、内容の吟味に専念できるのではないかと思います!

 


第4話「船の国」について


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(出典:公式ホームページより)


U-NEXTや、dアニメストアで配信されています。視聴をされたあとに、以下の質問に答えていってください!今回は3問です。

※グロテスクなシーンも含まれている話になるので、視聴の際は気をつけてください。


Q1.民衆の管理か、民衆に混じって肉体労働をするかどちらかを選択するように言われたときに、なぜシズは後者を選んだか?その理由に至るまでの背景を交えながら答えよう(第2話参考)

A1.(例)父親を殺したこともあるような下賤の自分が人の上に立ってはいけないと考えたから。

 

Q2.シズがこの船の国に入国してから新しく民衆の管理として入国した旅人がいたと民衆が言っていたが、その旅人とは、誰のことか?

A2.キノ。


Q3.船が大きく揺れたとき、なぜ民衆は何も動揺していなかったのか?

A3.(例)長い間、船の生活に慣れていて、船が揺れることに対して何も違和感を持っていなかったから。


Q4.なぜ、この船はやがて崩壊するとシズとリクは推論立てたのか?具体的な数値を用いて答えよう。

A4.(例)浸水した箇所が143箇所もあり、それらが全く修理をされていない状態だから。


Q5.なぜ塔の人達は、この船が多くの欠陥があるにも関わらず、それを見過ごしているのか?

A5.(例)この船は自分たちが治める国であって、国土も民衆も自分たちのものなので、それらがとうなっても運命として受け止めようと考えているから。


Q6.塔の黒装束の中はなぜ空っぽだったのか?

A6.(例)中身は人間ではなくて、AI(人工知能)だったから。

 

【話の構造】

●塔の人達=人工知能(AI)

→国土も民衆もどうなったとしても運命

●民衆

→塔の人達が守ってくれるから、楽しく過ごしていると考えている

ティー

→この国の人でなく、民衆から差別されていた?

●シズ

→そんなティーを救った。民衆は救えなかったが。

 


【考察(感想寄り?)】

今回の話は、上層部と民衆の考え方がはっきり描かれていた話だったように思います。

 


慣れって、恐い?


船の国の民衆は、地面(船)が揺れていることに対して全く違和感を持っていませんでした。寧ろ1回陸地に上がったときに、揺れないことに対する違和感を抱いたくらいです。

自分たちが常識だと思っていることも、もしかしたら慣習や文化が作り上げてきたもので、他の場所では常識ではないということは、現実世界でもあり得る話です。慣れって、恐ろしいなと感じました。

 

 

今までそうだったから、これからもそうなるはず!?

これも先程の話と似ていますが、民衆の放った言葉の中で

「私達は楽しく生きている、今までもこれならも。」

「今までしっかり浮かんでいたこの国が沈むはずがない。」

という言葉が気になりました。

今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫だろうという考え方。船が崩壊するかもしれないという事実に向き合えず、今まで沈んていなかったからこれからも大丈夫と考え、思考停止してしまう。思考停止することで、今の生活に満足してしまい、何も望まなくなる。

勉強や仕事でも過去の成功をそのまま踏襲したいという気持ちはあると思います。「前回これでうまくいけたから今回もこれでいける。」でも、前回の方法で今回もうまく行くという保証はどこにもありません。時代は常に移り変わっていくので、それに見合った方法をこの船の国の住人のように他人任せにするのではなく、自分で考えていかないといけないと感じました。

 

 

以上、『キノの旅』第4話でした!