半末本

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『かぐや様は告らせたい』2期6話 感想 〜大事なのは積み重ねと、伝え方〜

かぐや様2期の6話がすごく感動したので、レビューしたいと思います!みなさんはこの6話、どう感じましたか?私が感じたことを書いていこうと思うので、そんな考え方もあるのかと感じてくれたなら幸いです。

ネタバレを多いに含みますので、視聴後に読んでいただけたらと思います。

 

圧勝以上の勝ち方とは?

選挙が始まる前。前生徒会が話し合いをしています。石上が言い放った「あなた方なら、それ以上(圧勝)の勝ち方ができるはず」とはどういうことなのでしょうか?


伊井野側の応援演説。淀みない言い方で相当練習していたことが分かります。ところが、聴衆の集中は散漫で、聞いていない人も多いことが分かります。


一方、四宮の応援演説。まずハウリングを使って、教師含めてほぼ全員を四宮に意識を向けさせます。何というスマートなやり方!説明中は藤原が教師を反白銀派の近くに位置させ、反抗の声を言わせないようにします。そして、石上が作成した資料を使って、白銀前生徒会長の業績を分かりやすく伝えます。というか、生徒会の応援演説でパワーポイント使うって、ガチやわ。。

そのようにして、徹底的に相手を潰していきます。


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(出典:公式ホームページより)


いよいよ伊井野の立候補演説。しかし、もう既に前生徒会側にねじ伏せられてしまっています。。もうこれで白銀派の圧勝は確実!!

ところが、そこで石上が伊井野に関して語りだします。普段から偉そうに井伊野に指摘されてるやつらにとっては、井伊野が前でモゾモゾしている姿は笑えて仕方ないと。でも、そこで呟きます。

でも、いらつくんですよ。頑張ってるやつが笑われるのは。

石上は、みんなから嫌われてるけど、頑張ってる井伊野を助けてあげたいみたいなんですね。井伊野の頑張りが報われてほしいと考えています。でも、目が怖いっす(笑)


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(出典:公式ホームページより)


そこで、伊井野がなぜ今のような融通の利かない真面目ちゃんになったのかが描かれます。

なるほど、両親が正義の仕事をしていて、仕事が忙しくて帰ってこれないのは悪いやつらが多くいるせいだと。みんながちゃんとしていればいいんだと考えたわけですね。

でも、その伝え方に失敗しています。。遊び盛りの小学生にとって遊びを奪われるのは敵でしかないですからね。誰も伊井野の熱心な思いを汲み取ろうとはしない。高校生になった今でも同じです。正しい行動をとっているのに、その正しさが全くうまく伝わっていない。むしろ疎ましく思われている。


頑張ってる人が笑われるのはいやという言葉を聞いて、白銀が動き出します。あがってしまって何も喋れていない伊井野に対して、「時間の無駄。あほらしい公約をかかげるな。反論があるなら俺に向かって言いなさい」と伊井野に伝えたうえで、優しい目を井伊野に向けます。


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(出典:公式ホームページより)


なるほど、上がり症である伊井野の意識を聴衆から白銀に向けさせることで、聴衆を気にせず自分の思いをぶつけさせることにしたのか!石上の思いを汲み取って、伊井野を助けてあげたいという気持ちから、自分が敵役になる演出をその場で思いついて行動したというところが凄すぎる!!!

そうして、伊井野は上がることなく、自分の思いを白銀にぶつけます。


そして、結果は白銀320票、伊井野280票で伊井野は惜しくも負けてしまいます。ところが、みんなから寄せられた声は、非難の声ではなく、称賛の声。伊井野の思いが全員ではないが伝わる人には伝わったのです。頑張ったことが報われた瞬間です。

石上が冒頭に言っていたのはこのことだったんですね!ただ単にねじ伏せて圧勝するのではなくて、敵に塩を送って伊井野が頑張ったことが報われるような勝ち方をしたかったということ。伊井野が笑っている姿を見て、微笑ましく思っています。


ところが、四宮は白銀の行動にメンタルをやられています。誰に対しても優しい会長は自分のことを特別扱いしていないのではないかと。

ところが、そんなことはありませんでした。四宮が寝込んでいるところに白銀は駆けつけ、あの行動を起こせたのは四宮達が居てくれたからからだ、「俺にはお前が必要だ」と四宮に訴えかけます。シビレますねぇ。。


四宮も元通りになり、書紀に藤原、会計に同じく石上がつき、新生徒会長が始まります。

そして、そこに更に一人参加することに…!

 


★「大事なのは、積み重ねと伝え方」

今回の話のテーマはここなのではないかなと思います。石上が四宮の応援演説の時に言ったセリフです。

まず頑張って積み重ねることが大事。それがなければどれだけ上手く演説したとしても、中身が無い。

ところが、ただ積み重ねるだけでは、相手には自分の思いは伝わらない。伝え方が大事。伊井野側の応援演説は正統なことを言っているのだが、聴衆が聞こうという姿勢になっていないため、せっかく良いことを言っていても相手には伝わらない。一方、四宮の応援演説はみんなを聞ける体勢にしたうえで、話にのめり込めるような工夫をこらす。また、伊井野は、白銀のフォローのおかげで自分の思いをきちんと伝えられるようになった。

場面が変わるが、白銀が四宮のことを必要としていることを、くどくど言わずに直球でぶつける。


いくら良いものを積み重ねたとしても、伝え方が悪ければ相手には伝わらない。だけど、伝え方1つを変えれば、きちんと相手には伝わる。

そのようなことを認識させてくれた話だったように感じました。

 

 

 

まとめ

色んな駆け引きがあって、退屈させられない展開にいつもドキドキしながら観ている『かぐや様は告らせたい』の2期です。

伊井野が加わった新生徒会がどうなっていくのか、楽しみです!