半末本

とあるアニメ好きの塾講師がアニメレビューや考察をしていきます。記事を読んでいただいたみなさんが新しい知見を得られることができればと思い、アニメから学べることを主に書いています。インスタ→http://Instagram.com/zikkamm

『キノの旅』第4話「船の国」〜アニメから読解力を鍛える〜

こんにちは。

キノの旅』の第4話です。

そろそろ、どんな問題が出てくるのか、アニメを見ながら予想できるようになっているのではないでしょうか?

国語の文章問題も同じです。文章の内容がしっかり把握できているかどうかを確認するために問題作成者は問を作っているので、良問であれば大体似たような問題傾向になります。なので、まずはしっかり中身を理解するところから始めましょう!

 

キノの旅』とはどんなアニメ?

旅人のキノが相棒でモトラド(モトラート・ドイツ語で二輪車の意味)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある(具体的なことは#各話一覧や下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある。作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている]。また、時雨沢曰く、「読者層は小学生から高校生辺りが主であるため、難しい表現はなるべく避けている」という。(Wikipediaより)
 

原作がライトノベルです。上記にあるように、難しい言葉があまり使われておらず、内容の吟味に専念できるのではないかと思います!

 


第4話「船の国」について


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(出典:公式ホームページより)


U-NEXTや、dアニメストアで配信されています。視聴をされたあとに、以下の質問に答えていってください!今回は3問です。

※グロテスクなシーンも含まれている話になるので、視聴の際は気をつけてください。


Q1.民衆の管理か、民衆に混じって肉体労働をするかどちらかを選択するように言われたときに、なぜシズは後者を選んだか?その理由に至るまでの背景を交えながら答えよう(第2話参考)

A1.(例)父親を殺したこともあるような下賤の自分が人の上に立ってはいけないと考えたから。

 

Q2.シズがこの船の国に入国してから新しく民衆の管理として入国した旅人がいたと民衆が言っていたが、その旅人とは、誰のことか?

A2.キノ。


Q3.船が大きく揺れたとき、なぜ民衆は何も動揺していなかったのか?

A3.(例)長い間、船の生活に慣れていて、船が揺れることに対して何も違和感を持っていなかったから。


Q4.なぜ、この船はやがて崩壊するとシズとリクは推論立てたのか?具体的な数値を用いて答えよう。

A4.(例)浸水した箇所が143箇所もあり、それらが全く修理をされていない状態だから。


Q5.なぜ塔の人達は、この船が多くの欠陥があるにも関わらず、それを見過ごしているのか?

A5.(例)この船は自分たちが治める国であって、国土も民衆も自分たちのものなので、それらがとうなっても運命として受け止めようと考えているから。


Q6.塔の黒装束の中はなぜ空っぽだったのか?

A6.(例)中身は人間ではなくて、AI(人工知能)だったから。

 

【話の構造】

●塔の人達=人工知能(AI)

→国土も民衆もどうなったとしても運命

●民衆

→塔の人達が守ってくれるから、楽しく過ごしていると考えている

ティー

→この国の人でなく、民衆から差別されていた?

●シズ

→そんなティーを救った。民衆は救えなかったが。

 


【考察(感想寄り?)】

今回の話は、上層部と民衆の考え方がはっきり描かれていた話だったように思います。

 


慣れって、恐い?


船の国の民衆は、地面(船)が揺れていることに対して全く違和感を持っていませんでした。寧ろ1回陸地に上がったときに、揺れないことに対する違和感を抱いたくらいです。

自分たちが常識だと思っていることも、もしかしたら慣習や文化が作り上げてきたもので、他の場所では常識ではないということは、現実世界でもあり得る話です。慣れって、恐ろしいなと感じました。

 

 

今までそうだったから、これからもそうなるはず!?

これも先程の話と似ていますが、民衆の放った言葉の中で

「私達は楽しく生きている、今までもこれならも。」

「今までしっかり浮かんでいたこの国が沈むはずがない。」

という言葉が気になりました。

今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫だろうという考え方。船が崩壊するかもしれないという事実に向き合えず、今まで沈んていなかったからこれからも大丈夫と考え、思考停止してしまう。思考停止することで、今の生活に満足してしまい、何も望まなくなる。

勉強や仕事でも過去の成功をそのまま踏襲したいという気持ちはあると思います。「前回これでうまくいけたから今回もこれでいける。」でも、前回の方法で今回もうまく行くという保証はどこにもありません。時代は常に移り変わっていくので、それに見合った方法をこの船の国の住人のように他人任せにするのではなく、自分で考えていかないといけないと感じました。

 

 

以上、『キノの旅』第4話でした!

『キノの旅』第3話「迷惑な国」〜アニメから読解力を鍛える〜

こんにちは。

アニメから読解力を鍛えるコーナー、第3弾です。今回も『キノの旅』を題材にして、内容把握の練習をしていきましょう。

 

 

キノの旅』とはどんなアニメ?

旅人のキノが相棒でモトラド(モトラート・ドイツ語で二輪車の意味)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある(具体的なことは#各話一覧や下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある。作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている]。また、時雨沢曰く、「読者層は小学生から高校生辺りが主であるため、難しい表現はなるべく避けている」という。(Wikipediaより)

 

原作がライトノベルです。上記にあるように、難しい言葉があまり使われておらず、内容の吟味に専念できるのではないかと思います!

 


第3話「迷惑な国」について


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(出典:公式ホームページより)


U-NEXTや、dアニメストアで配信されています。視聴をされたあとに、以下の質問に答えていってください!今回は3問です。

※グロテスクなシーンも含まれている話になるので、視聴の際は気をつけてください。

 

 

Q1.丸ごと移動している国に出会うキノ達。その国はなぜ移動を続けている?理由を2つ。

A1.

・移動を長い間止めていると、移動にかけるエネルギーが余ってしまうので、消費して余らせないようにするため。

・色々な景色、変わってゆく景色が好きで、国民全体で旅をしているような感覚がするから。


Q2.なぜこの話のタイトルは「迷惑な国」か?迷惑の事象が語られていることを基にして3つ。

A2.

①常に移動する国が、移動していく中で、豊かな大自然に足跡をつけて、迷惑をかけているから。

②土地を整えていた国も、通り道であるなら躊躇なく踏みにじんで、他国の国民に迷惑をかけているから。

cf)相手の国が移動する国に対して「迷惑」という言葉を使ったことに注目。

③防壁を守ろうとしていた国は、高い城壁を作って、通ろうとする者から高い通行料を取っていて他国の人に迷惑をかけていたと考えられるから。

cf)エルメスが最後の場面で、「迷惑な国は両方である」と意見を述べていた場面に注目。

 

Q3.キノ達を案内した公務員の人は、迷惑ということに対してどう考えている?

A3.どんな人間でも、どんな国でもある程度他人や他国に迷惑をかけて生きていると考えている。

 

 

【考察】

・そもそも「迷惑」って、何?

タイトルにもある、「迷惑」という言葉。「迷惑」とは、そもそもどういうことなのでしょうか?

 

ある行為がもとで、他の人が不利益を受けたり、不快を感じたりすること。また、そのさま。(goo辞書より)

 

相手が「迷惑」と感じるかどうかは、その人が不快感を持つかどうかによって変わります。


相手が不快を感じたら、それはどんな行為であっても、「迷惑」になってしまいます。

先程のQ4の②と③の解答では、明らかに誰かが不快に感じているということを示唆しています。②では、横切られた国の司令官がはっきりと「迷惑」だと言っています。自分たちが作り上げた国を踏み潰されて不快感を持ったために、「迷惑」だと感じています。

ただし、この国も「迷惑」をかけているとエルメスは言っています。その相手は、この国を通行する人たち。通行する人たちはこの国を横切るために高い通行料を支払わされるということに対して不快感を抱き、「迷惑」を受けているのではないかということです。


ただ、逆に相手が不快感を持たなければ、それは「迷惑」ではなくなります。

それは、キノがエルメスから「キノがライフルを構えている姿が壁画になる」と言われたことです。キノはそのことに対して、恥ずかしいとは言っているが、「迷惑」とは感じていません。それは、キノが移動する国に対して、良い印象を抱いており、そこに自分が英雄として讃えられても悪い気はしないからだと考えられます。つまり、不快感を感じなければ、それは「迷惑」ではないということです。

 


「迷惑」はかけてナンボ!?

じゃあ、相手が不快感を一切感じないように、「迷惑」を全くかけないほうがいいのか?
A3.にもあるように、この話ではどんな人でもある程度「迷惑」をかけながら生きているものだということが伝えられています。

そこで私が思い浮かんだのが『SHIROBAKO』というアニメの、第22話の井口さんのセリフです。「なるべくご迷惑をおかけしないよう、頑張ります」と後輩から言われたときに、「ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いします」というセリフで返したところです。

まずは、やってみないと分からない。それで他人に迷惑をかけたとしても、そこから更に良いものが生まれるのなら、迷惑をかけたって大丈夫。なるべく迷惑をかけないようにって思いながら仕事をしていたら何もできない。

そんなメッセージを井口さんは伝えているように感じられます。すごく心に突き刺さる言葉。

 

人は少なからず迷惑をかけて生きている。迷惑を一切かけない人なんていない。だからこそ、迷惑をかけまいとするのではなく、迷惑の先にどんなものを得るのかということを考えていく必要があるのではないかと感じました。

だから、この『キノの旅』の移動する国のように、相手に迷惑をかけるのを必要以上に恐れてはいけないというわけですね。

 

 

 

まとめ

以上、『キノの旅』第3話でした。

今回は、タイトルに使われている言葉から少し考察を深めてみました。『キノの旅』では、普段何気なく使ってる言葉の意味についても掘り下げてくれるものではないかと思います!

アニメの中の鼻血の意味って?〜緒花と実乃梨の鼻血の描かれ方〜

今回はアニメを見ていて気になったことがあったので、その考察をしていこうと思います。

そのテーマは、「鼻血」!(笑)

よく性的な興奮として、サンジが大量に出血させているイメージが強い方もあると思います(笑)

ところが、アニメにおいては性的な興奮以外の表現として鼻血を出している人物もいます。その鼻血がアニメの中でどのような存在として位置づけられているのかを考察していこうと思います。

 

そもそも鼻血が起こる原因は?


鼻出血は、局所的誘因と全身的誘因のいずれによっても発症する。局所的なものには誘因なく突然起こる突発性鼻出血があり、この場合の大部分は、鼻中隔の前方にあるキーゼルバッハ部位からの出血である。この部位は血管が豊富に分布していることに加え粘膜が薄く、鼻の入り口にあるため傷つきやすい。顕微鏡下でキーゼルバッハ部位を観察すると粘膜直下の細動脈が膨隆し、些細な刺激で破綻を来す状態にあることが確認できる。この他、外傷、炎症、悪性腫瘍などの局所的誘因によっても様々な程度で出血が起こる。(Wikipediaより)


「キーゼルバッハ部位」(すごい名前!)というところが粘膜が薄くて、傷つきやすいので、そこが傷ついたら出血するという仕組みですね。なるほど。

因みに、Wikipediaによると、サンジが大量に出すような性的興奮によるものは、鼻血との関連性は医学的には無いらしいですね。

いわゆる、興奮状態にあることを分かりやすく印象強く表現するものとして使われてるということっぽいです。

 

 

性的興奮以外での鼻血


それで、注目したいのが、この2人。

①『花咲くいろは』の松前緒花

②『とらドラ!』の櫛枝実乃梨

この2人は、性的興奮以外の原因によって鼻血を出しています。(他にもいると思いますが、今回はこの2人に絞ります)



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(出典:公式ホームページより)

 

花咲くいろは』は、旅館を舞台としたアニメ。緒花はその旅館で働く仲居さん。第1話で女将さんに引っ叩かれていきなり鼻血を出しています。他にも、緒花は度々鼻血を出しています。


とらドラ!』は高校をメイン舞台とした学園モノのラブコメアニメ。実乃梨はその高校に通う女子高生。初鼻血は、第3話。落ちてきた段ボールが鼻に当たって鼻血が垂れています。他にも何度か出血されております。

 

 

この二人に共通する鼻血とは?


緒花と実乃梨の鼻血に共通することは、物理的に鼻の粘膜に傷がついて、出血したということ。それはもちろんそうなんですけれど、その鼻血がアニメの中でどのようなものとして表現されているのかというところに共通点があるのではないかと思います。そして、その共通点というのが、「鼻血が涙の代わりとして表現されている」のではないかということです。

 

まず、『とらドラ!』の実乃梨で第24話。

実乃梨は、主人公の竜児が好きなのですが、友達の大河が竜児と両思いであることを知って、自分の恋を諦めてしまいます。その辛さを我慢できなくなって、友人の亜美の前で涙を流して泣き崩れます。

ところが、同じ気持ちでも竜児の前では涙を流していませんでした。実乃梨は、ある出来事があって、もう涙は流さないと誓っていたのです。でも、すごく辛い。その実乃梨の辛さが竜児の前で現れたのが涙ではなくて「鼻血」。つまり、「鼻血」が、実乃梨の泣きたいくらいの辛い気持ちを涙の代わりに表現しているのではないかということです。


「鼻血」≒「涙」

●辛い気持ちがダイレクトに現れる

→「涙」

●辛い気持ちをこらえているときに現れる

→涙の代わりの「鼻血」


上記のように推察することができます。


また、『花咲くいろは』の緒花は第1話で女将さんに叩かれた場面。涙が流れそうになるが、そこで出たのは、涙ではなくて「鼻血」。つまり、泣きたいほど苦しい気持ちなのに、涙は出さずにこらえた結果、代わりに出たのは鼻血。鼻血が涙の代わりに辛さを表現していることが分かります。

 

そのようにして、涙の代わりに鼻血を出すことで、2人とも我慢強い性格であるということも分かります。また、だからこそ、そんな2人がこらえきれなくなって最終的に溢れ出す涙には、一気に解放されたような感覚のようなものがあり、視聴者側もそれに刺激を受けて、涙腺崩壊するのではないかと考えます。

そう考えると、ある意味、鼻血キャラの鼻血は、涙をより際立たせるための布石であると考えることもできるのではないでしょうか?

 

まとめ

言いたいこととしては、

①鼻血キャラが辛いときにでる鼻血は、涙の代わりに表現されたもの

②涙をこらえる代わりに出たものなので、その人物の我慢強い性格も鼻血を通して表現できる

③普段涙を流さないからこそ、涙が溢れ出る瞬間は、まさしく感動的。鼻血はその涙のシーンを際立たせるために、ある意味視聴者側にも我慢してもらうためのもの。


というようにして、推測することができるのではないかということです。

あくまで私の妄想なので、本当かどうかは分かりません(笑)

この記事を読んで、そんな考え方もあるのかぁと感じてもらって楽しんでもらえてたら、書いた甲斐があったというものです。

『キノの旅』第2話「コロシアム」〜アニメから読解力を鍛える〜

こんにちは。

前回から始めた「アニメ鑑賞から読解力を鍛える」コーナー。

家で遊んでばかりいて(主にアニメ鑑賞(笑))、お家の人に「勉強しなさい」と怒られて、しぶしぶ勉強するがなかなかやる気になれない、そこのあなた!

アニメだって勉強になります!きちんと物語の内容をつかめているかという国語の読解力向上につながることもあると思います。

その中でも『キノの旅』は、非常に話も深く、楽しみながら読解力をつけていけるのではないかと考えています!

アニメ鑑賞をしながら勉強もできる、一石二鳥の体験をこの自粛中にぜひやってみませんか?


キノの旅』とはどんなアニメ?


旅人のキノが相棒でモトラド(モトラート・ドイツ語で二輪車の意味)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある(具体的なことは#各話一覧や下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある。作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている]。また、時雨沢曰く、「読者層は小学生から高校生辺りが主であるため、難しい表現はなるべく避けている」という。(Wikipediaより引用)

 

原作がライトノベルです。上記にあるように、難しい言葉があまり使われておらず、内容の吟味に専念できるのではないかと思います!

 


第2話「コロシアム」について


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(出典:公式ホームページより)


U-NEXTや、dアニメストアで配信されています。視聴をされたあとに、以下の質問に答えていってください!

※グロテスクなシーンも含まれている話になるので、視聴の際は気をつけてください。

 


Q1.市民権をかけて殺し合いをするようになった国の経緯は?

A1.今の王が家族を失い、自分勝手にルールを決めてふるまうようになった。

 

Q2.決勝戦の前日、液体火薬を煮詰めて、弾丸の初速を上げようとしていたが、なぜ初速を上げる必要があったのか?

A2.(例)遠距離射撃であっても、コロシアムの主催者である王様を確実に射殺するため。


Q3.なぜキノはシズからの降参依頼に対して拒否を示したか?

A3.(例)戦いの中で隙をついて、コロシアムを観戦している残忍な王様を射殺するため。


Q4.最後に一人ぐらいは派手にぶっ殺そうと思ってるというキノの発言にはどんな意図があるか?

A4.(例)シズに自分が殺されるのではないかと勘違いさせ、絶対に負けてはいけないという気負いをさせて、思うように動けないようにするため。


Q5.コロシアムの中でキノとシズには共通の目的がある。それは何か?

A5.(例)王様を殺すこと。


Q6.コロシアムに優勝し王も殺害して市民権を得たキノは、観衆に向かって、殺し合いで残った者が新しい国王になると言い放ったのはなぜだと推察できる?

A6.(例)今の汚れた国の考え方を一掃させるため。


Q7.最後にシズがキノに対して、「キノさん」と「さん」を強調していたが、そのことから何が読み取れるか?また、そのことは他の誰のどんなセリフからも推察できるか?

A7.キノが男ではなく女の子ではないかということ。

キノの驚いたときの「何ですって。」

エルメスのリクに対しての「スケベ犬」

キノのシズに対しての「知らない男の人にホイホイついていってはいけないと言われている」

 


【この話の考察】

・前回(第1話)の国とあえて対比した描き方をしているように思えます。

●共通点

→人を殺すことが禁止されていない

●相違点

→その目的

1話→国の平和のため

2話→自分の欲求のため

そこが1話と2話の圧倒的な違いではないでしょうか?

・この国の王は、人を信じられなくなった者の末路を示している?中学2年生の国語の教科書に載っている『走れメロス』を想起させます。

・湖に顔を映し出しているのは、自分と向かい合おうとしていることを表している?でも、どうしたらいいか分からず、キノは石を投げつけ怒りを顕にし、シズは考えあぐねている。

・この国を良いと勧めてくれた女の人とキノに何かしらの関係があったのではないかと考えられます。

 


以上、『キノの旅』の2話でした。

1つの話の中できれいにまとまっている『キノの旅』は鑑賞後はすごく爽快感がありますね。前半の伏線はこういうことだったのか!と明らかになったときはすごく見ていて気持ちのよいものです。

『キノの旅』第1話「人を殺すことができる国」〜アニメから読解力を鍛える〜

こんにちは。

アニメ好きの国語科塾講師です。

最近、子供たちの読解力の低下が嘆かれています。実際に授業を担当しても、子供たちが文章の内容を正しく読むことができていないと感じることはよくあります。

文章を正しく読めていない」=「文章全体の構造の把握ができていない」ということだと思われます。

読解力というのは、子供でも大人でも等しく必要な能力。物事を考え、発信するための基盤になります。

ただ、堅苦しい文章をいきなり読んでも頭がパニックになって、余計に文章に触れることが嫌いになりかねません。

そこで、比較的入り込みやすい「アニメ」を使ってはどうかという結論に達しました。映像もあるので、のめり込みやすい。楽しみながら勉強もできるのではないかと考えました。何と、既にそういった取り組みがブログでもされていたのです!

 

アニメで学ぶ物語文の読解力向上講座の連載、始めます。(プロローグ 1 of 2)|c_mamasapo|note

アニメと文章読解は本当に繋げて大丈夫なのかと思いましたが、この記事を見て私も書こうと決断しました。

 

今回は、『キノの旅』というアニメを題材に取り上げようと思います。

 


キノの旅』とはどんなアニメ?


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(出典:公式ホームページより)


旅人のキノが相棒でモトラド(モトラート・ドイツ語で二輪車の意味)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある(具体的なことは#各話一覧や下記参照)。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある。


作者は、松本零士の『銀河鉄道999』がこの作品の根源にあると語っている]。また、時雨沢曰く、「読者層は小学生から高校生辺りが主であるため、難しい表現はなるべく避けている」という。(Wikipediaから)

 

原作がライトノベルです。上記にあるように、難しい言葉があまり使われておらず、内容の吟味に専念できるのではないかと思います!

 

 

 

第1話「人を殺すことができる国」について


U-NEXTや、dアニメストアで配信されています。

※グロテスクなシーンも含まれている話になるので、視聴の際は気をつけてください。

視聴をされたあとに、以下の質問に答えていってください!

 

 

Q1.「人を殺すことができる国」とはどういうことか?道端で出会った男のセリフを基に。

 

→(例)法律で殺人が禁止されていない国。

 

Q2.なぜ男はその国に憧れているのか?

 

→(例)男が育った場所は、治安が良すぎて、喧嘩さえまともに出来なかったから。

 

Q3.男はその国で何をしようとしている?

 

→(例)とりあえず住んでみて、気に入らない人がいれば自分らしくいられるために、その人を殺す。

 

Q4.キノはその男のセリフを聞いて、どんな国だと想像したか?

 

→(例)治安が悪く、荒くれものの集団が集まっている国。

 

Q5.実際に入国してみて、キノはどんな印象を受けた?

 

→(例)治安が良く、旅人にも優しい国。

 

 

Q6.キノのような「人を殺すことができる人」がこの国に住むのに向いていると男の老人が言ったのはなぜ?

 

→(例)殺人者、もしくは未遂者をキノが容赦なく殺すことができ、この国の平和の存続に協力してくれそうだと老人が判断したから。

 

Q7.結局、「人を殺すことができる国」の実態とは?

 

→(例)犯罪者が好き放題殺人を行っているのではなく、国の平和を脅かすような殺人(未遂)があったときに、その人を殺すことができるという国。

 

 

 

★この話の全体構造

「人を殺すことができる国」

●一般的な解釈

「自分が気に食わないものが居たら容赦なく殺して、自分にとって都合の良くなるような状況になるように殺人を繰り返している国」

=殺人が禁止されておらず、許されている国

●実際

「国民および国の平和の安全が脅かされるような殺人者が現れたときに、平和を守るために殺すことができる。法律でそれが禁止されていない」

=殺人が禁止されていないが、許されていない国

 

 

Q8.この話を見てあなたが感じたことは?話の中で直接言われてはいないが、推測できることはあるか?

 


【記事作成者の考察】

男を殺したのが、テロリストで殺人者というところに注目したい。もしかしたら、彼は社会の闇に飲み込まれてしまい、それを脱出するにはテロという犯罪を起こすしかなかったのではないだろうか?それでもなお変わらない社会に対して見切りをつけ、脱獄をして、新しい平和な国を作ろうとする。平和な国を作るためには、いざというときに殺人を犯してもよいという法律を作る必要があると。それで、「人を殺すことが禁止されていない国」が建国されたのではないかと推察する。

だから、出国後のシーンで平和を望む男性に対してキノはあの国を奨めたのではないだろうか?警告はしていたが。

法律がどういう意図を持って作られたのかを思考する必要がある。さもなくば、あの男のように、物理的でなくとも、微塵子にされてしまうのでは…?

 

 

 

以上、「『キノの旅』1話から文章読解力を鍛える」でした!

このアニメは、大人が見ても、初見では難しい部分も多く、とても深く考えさられるものだと思うので、個人的にもすごく好きです!キノのキャラ設定も魅力ですし(笑)

 

このようにして、鑑賞を楽しみながら、文章の読解力もつけていけたらいいのではないかと妄想しています(笑)

少しでも役に立てていれば幸いです。

感動!声優さんのすごい本気3選

こんにちは。

さて、今回もアニメ記事を書いていきます。

今回のテーマは、

「声優さんのすごい本気!3選」です!

 

動くキャラクターに声を当て、命を吹き込む声優という仕事。自分が恰もそこにいるかのような感覚を与えてくれる、その演技力。そして、話全体の中でも非常に盛り上がり、感動的な場面でここぞとばかりに見せてくれる迫真の演技。そこで涙が抑えきれない私(笑)

そんな風にして、アニメを見ていると、声優さんは本当にすごいといつも感じています。

ということで、今回は、そんな声優さんの本気とも言えるような迫真の演技が出ている名セリフを3つ紹介していこうと思います!

 

 

 

 

①『響け!ユーフォニアム2』 (10話)

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「我慢して諦めれば丸く収まるなんて、そんなのただの自己満足です!…後悔するって分かってる選択肢を自分から選ばないでください。」

主人公の久美子(CV:黒沢ともよ さん)が、明日香先輩への思いが一気に爆発するシーンで放ったセリフ。

明日香先輩だって、ただの高校生。大人ぶらずに、自分の思ってることをそのままぶつけてほしい、そして一緒にコンクールに出たいという久美子の強い気持ちがセリフに現れているように感じます!

そんな久美子の思いが、黒沢さんの声によっで、一気に爆発しています。普段の久美子の演技とのギャップが大きいだけに、圧倒されるものもすごく大きいです!

 

 

 

②『とある科学の超電磁砲 』(10話)

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「佐天さんは欠陥品なんかじゃありません!能力なんか使えなくたって、いつもいつも私を引っ張ってくれるじゃないですか。力があってもなくても、佐天さんは佐天さんです!私の親友なんだから、だから、そんな悲しいこと言わないで…。」

初春(CV:豊崎愛生 さん)の佐天さんを大事にする思いが一番強く描かれた場面ではないかと感じます。ここの場面は本当に何回見ても泣ける。ありのままの佐天さんを受け入れる初春、かっこよす…!

そんな初春の思いを最大限にぶつけてくださっている豊崎さん。もう圧巻の一言です!

 


③『宇宙よりも遠い場所』 (11話)f:id:sv5010401820:20200412124726j:image

「あなた達はそのままモヤモヤした気持ちを引きずって生きて行きなよ!人を傷つけて苦しめたんだよ。それくらい抱えて生きて行きなよ!それが人を傷つけた代償だよ!私の友達を傷つけた代償だよ!今さらなによ、ざけんなよ!」

日向が心の中で思っていることを日向に代わって報瀬(CV:花澤香菜 さん)がズバリ言い放ってくれたシーン。超有名場面ですよね。それまで溜まっていたモヤモヤが一気にスカッとして晴れたような気持ちになります。

そんな日向や我々が感じている思いを代弁してくれた、その演技をしてくれた花澤さん。普段すごく可愛い声でオタクを魅了しているからこそ生み出せるギャップです。素晴らしいとしか言いようがありません!

 

 

まとめ

声だけで、アニメの中の登場人物を最大限に活かし、視聴者に感情移入させる。まさしく「声」が「優れている」。アニメの中身だけでなく、そういう点にも目を向けてみると、より楽しく鑑賞できるのではないかと思います!!

とある塾講師がとあるシリーズのレビューをしてみた

こんにちは。

アニメ好きのとある塾講師です。

職業病なのか分かりませんが、教育的観点からアニメを見てしまうことがあります(笑)

たとえば、この先生は生徒の才能を引き伸ばす教育をしているなぁ等。

 

今回取り上げるお話は、教師や講師として教育業界に携わっている方なら、何かしら心に響くものがあるのではないかと思います!

 

今回は、

とある科学の超電磁砲です!

 

 

とある科学の超電磁砲』とはどんなアニメ?

とある魔術の禁書目録』というライトノベルのスピンオフ作品。

2020年現在、3作品目となる『超電磁砲T.』を毎週楽しみに鑑賞しています。今回は超電磁砲シリーズの初期作品を挙げます。


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(出典:公式ホームページより)

東京都の西側3分の1の規模、総人口230万人の内8割を学生が占める「学園都市」。そこでは学生全員を対象にした超能力開発実験が行われており、全ての学生は「無能力者(レベル0)」から「超能力者(レベル5)」の6段階に分けられ、様々な能力を開花させている。学園都市でも7人しかいないレベル5の一人であり、電撃を操るその能力から「超電磁砲(レールガン)」の通称を持つ御坂美琴は、学園都市で起こる様々な事件を解決していく。(Wikipediaより)

 

そして、この物語には、学園都市の研究者であり、教師でもある、「木山春生」という人物が登場します。

この木山先生が、すごく心に残る名言を残してくれています。

 

 

「木山春生」とは?f:id:sv5010401820:20200411161348j:image

(出典:超電磁砲 10話より)

 

木原幻生というマッドサイエンティストの下で、AIM拡散力場という能力者が放つ微弱な電波について研究していた科学者。その研究の中で、被験者として集められた「置き去り(チャイルドエラー)」の教師として過ごすようになります。ところが、その子どもたちは暴走能力の実験体(モルモット)として扱われていたことを知ります。いわゆる人体実験というものです。その非人道的な実験に木山は驚愕を受け、子供たちを救うべく、「ツリーダイアグラム」いわゆるスーパーコンピュータの使用を23回申請したが、全て却下されてしまいます。

 

 

そんな木山先生の名言とは?

 

①教育は洗脳??

「君たちが日常的に受けている能力開発。あれが安全で人道的なものだとでも思ってるのか?学園都市の上層部は、能力に関する重大な何かを隠している。それを知らずにこの町の教師たちは、学生の脳を日々開発してるんだ。それがどんなに危険なことか分かるだろう?」(11話)

表向きは能力開発と謳っていたが、実は暴走能力の法則を測るための人体実験だったという事実。

現実世界の教育も、ある意味洗脳の一種なのではないかと考えさせられてしまいます。

 

②教師の生徒への愛

「あの子達を救うためなら、私は何だってする。この町のすべてを敵に回しても、止めるわけにはいかないんだぁ!!」(11話)

「教師が生徒を諦めるなんて出来ない!!」(24話)

子供たちを救うために木山先生は自らの体を犠牲にし、社会を敵に回す行動をとります。一見、反社会的に見えるようですが、全ては学園都市の闇を暴き、そして何より子供たちを救うため。その一心で子供たちのために体を張り続けます。

その逞しい姿は教師の鑑と言えるのではないでしょうか?

 

「この子は〇〇だから、これ以上は伸びない。」そんな風に言い訳をつけて、子供たちの可能性を潰していないだろうか?子供たちの能力は無限大。それを引き出すのが教師の役目。

そんな当たり前ではあるけど、すごく根本的なことを木山先生から学び直したように思われます。


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(出典:Flipkart.com)

 

まとめ

楽しく見ながらも、つい現実世界と引き合わせて考えさせられてしまう。それが「とある科学の超電磁砲」の魅力なのではないかと思います!